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Italia旅行紀

ローマ(フリー)。09/30

ローマフリータイムです。

ヴァチカン博物館(Musei Vaticani)を見たい!ということで、昨日のガイドさんに色々聞いていたのですが、個人向けの開館が8:45なので8:00くらいには着くようにした方が良い、との事。昨日は日曜で休館日だし、その分今日は混むでしょう、との予想でした。で、ホテルからタクシーでヴァチカンへ向かいます。
城壁が見えてきたなーと思ったら一緒にすごい行列が見えてきました。「これ全部博物館に入る人?!」と思ってびっくり。結局それは団体客さんだったんですが、それでもすごい人数でした。個人客は団体とは別の入り口があって、着いた時の人数はそれほどでもなかったですが、本当にここで良いのかわかりません。どーしよ、と思っていたら2,3人後ろに日本人と思われる方が。思わず「日本の方ですか?」と声をかけて、ここでいいのか聞いてしまいました。で、ここでOKとのことで一安心。朝で日陰は結構寒かったです。すぐ後ろにインド系のような体格の良いご婦人がいらっしゃいまして、この方も心配なのかあちこち見にいって確認されているようです。並んでいるところは普通の歩道で、二人も並んだら一杯です。歩こうと思ったら必然的に車道なんですが、車がバンバン走っているのでちょっと歩くのは怖い。でもその方は平気なお顔。内心大丈夫かなァと思ってたんですけどね。同行者がちょっとお話をしていたようですが、体温が高いのか、手がすごく暖かかったようで、握手してました。
団体客は8:00くらいに入場できます。うちらは随分待ってやっと入場。入るときに団体用の入り口が見えるんですが、誰もいません。あれだけの人が全部もう入っちゃってるのか・・・と思うとちょっと気が滅入ります。中に入るとチケット売り場があるんですが、1階のはどうも団体客用のようです。で階段上って2階でゲートを通過。エスカレーターでもう1階あがるとイヤホンガイドのレンタルコーナーが。ここでCDのイヤホンガイドを借ります。もちろん日本語。引き換えにパスポートを提出。複数でも取り合えず一人分で良いようです。で中に。

ラオコーンガイドブックに簡単な館内図があったんですが、現在地が不明。システィーナ礼拝堂への矢印は一杯あるのに、今ここがどこか分からない。とりあえず手近なところから入っていったんですが、最初はどうもエジプト美術館のようです。ミイラとか副葬品とかが展示されています。ここはカットしたいとなったんですが、どこへ行けば良いのやら。取り合えず進んだら彫刻の間というかラオコーンが。おおっと思ってとりあえず写真をば。それからどこをどう通ったか良く分からないままに、タペストリーや地図の廊下を通ってラファエロの間へ。
タペストリーって名前は知ってたんですが、こんなにおっきいものだとは。これは織物になるわけで、どうやって作ったのか知りませんがすごいなぁと感心です。地図も結構正確だし。次にマリア様の部屋に入ったんですが、中央に立派なケースに入った書籍があって、全部聖書のようですが、作りがすごい。その辺の「本」とは違います。こういうのを実際に使ったりしていたのでしょうか。もったいなくて開けない感じです。それからフレスコ画の部屋に入ったんですが、途中思いっきり外を通りました。外壁の修復もしていたのかもしれませんが、最初の部屋は光が入らなくて薄暗く、ちょっと絵が見にくいです。それからラファエロの間になるようです。
アテネの学堂だと思うこれも多分アテネの学堂
アテネの学堂とか聖体論争、パルナッスス、オスティアの戦いが見られました。壁に書かれているのかと思っていたんですが、壁より上の天井までは行かない辺りにかかれていて、首が疲れました。
それから順繰りに行くと、現代美術のところに出ます。現代美術なんでデフォルメというか抽象というか、「なんじゃいこりゃ」的な絵が多かったです。でこの辺でどこを間違って押したのか、イヤホンガイドがいきなりイタリア語か何かに。日本語に戻せません。どうしよう・・・とにかく職員の人を見つけよう、ということで先に進みますとシスティーナ礼拝堂(Cappella Sistina)に至りました。

とにかくすごい人です。絵が大きくて多いのと、やはり1番の見物なんでしょうか人が動きません。ここも礼拝堂ですから基本は静かにしていないとダメなんですが、これだけの人がいればざわめきは収まるはずがありません。時折「シィー」って言われますがなかなか難しいです。ここで「シィー」と言っていた人あたりが職員と睨んでガイドを日本語に直してもらいました。ここだけでガイドが5本くらいあります。全体の話と壁のフレスコ画の話、天井のフレスコ画の話、そして最後の審判の話。全部聞いていれば本当に動けません。
ここは修復された後で、確かに色がきれい。何百年も昔に書かれたとは思えないくらいです。ガイドを聞いていると、最後の審判は元々そこに在った絵をつぶしてかかれているそうで、だからか壁の絵との統一感はありません。でもだからこそ壁一面の迫力はすごいです。
壁画はキリストとモーゼの一生について書かれているのですが、これは今まで良く見た宗教画といった印象が強いです。書かれている人は皆服をちゃんと着ていますし、筋骨隆々ではありません。これらは最後の審判よりも前に描かれていて、その時は最後の審判の場所に違う絵が描かれていたようです。その後ミケランジェロが依頼を受けたわけですが、ミケランジェロといえばどちらかと言えば彫刻かな、ということで、すごい体です。がっしりしていて筋肉モリモリ。どの人もそんな風に描かれています。天井のアダムや神様も、最後の審判のキリストさえも。すでに地上での体を捨てているので、という理由らしいのですが、それにしてもイメージが・・・キリストといえば十字架にかかっているやせた人を思い浮かべますが、この絵のキリストは若くて立派です。全体も立体感があるというか、壁の絵と比べると全然違います。当たり前なんですけどね。ミケランジェロの絵で思うのは光の表現です。服とか特にそう思うんですが、光りの当たっているあたりをほとんど白で描いていてまぶしい感じがします。体も筋肉の立体感を出すためでもあるんでしょうが、陰影がしっかり描かれていてそれが迫力にもなっているのかなーと思います。だから壁の絵よりも印象が強い。さすがに天井は距離があるのと見上げないとダメなのでずっと見てられませんでした。ま、絵はわかんないんですが、とにかくすごいなーというのだけはわかります。

ステンドグラス黄金のサンピエトロ大聖堂廊下の天井 その他の写真
しばらく眺めていましたが切り上げて出ます。あとはまた長い廊下。細かいものが色々と展示されています。金色の大聖堂のミニチュアとか聖母子のステンドグラスとか地球儀とか。しばらく行くとおみやげ物屋さんになっていました。ちょっと大きな回廊?があって、ここも天井とか壁の文様がすごいです。煌びやかという感じ。白と金でまぶしいです。ここでメインの美術館は終わり。ただ、昨日のガイドさんに、入って右手に大聖堂のモザイク画の元絵があると聞いていたのでうろうろしてから何とか行ってみます。
ピナコテカ(Pinacoteca)と呼ばれる絵画の建物のようです。宗教画を集めているようで、聖母子や聖母戴冠などのマリア様の絵、キリストの絵、教皇の絵などがあります。最初の方は絵といっても四角いのではない、衝立だったのかと思うような、とんがった飾りのついた絵が多いです。どこかの教会にかかれていた天使のフレスコ画の一部も飾られていました。この天使は楽器を演奏しているのですが、みやげ物としてシャツとかにプリントされていましたね。ここの一番奥に、モザイクにもなっているラファエロのキリストの変容がありました。対面にはレオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐をモデルにしたタペストリーも飾られています。ここだけ薄暗くしてあって、空気が違います。モザイク画がいかにそっくりに作られたのかわかります。その後はどちらかというとちゃんと四角い絵になって行きます。レオナルドの聖ヒエロニムスの絵が、一部が切り取られて別々に売られていたとか、面白い話もガイドにありました。ここでヴァチカンの冊子を購入。
そのあとイヤホンガイドを返却してパスポートを返してもらい外へ。借りたところとは別の窓口でしたがパスポートはちゃんと来ていました。帰りはエスカレーターじゃなくて階段だったんですが、この階段もすごい豪華というか立派です。で2重螺旋になっていて降りる人と登る人がぶつからないのですが、登る人はこれを使っていないので無人でした。

出口はちょうど団体入り口だった所でした。そこから城壁をぐるっと回って再びサン・ピエトロ大聖堂(Basilica di San Pietro)へ向かいます。この段階ですでに12:30。ちょっと疲れました。途中の辻にベンチがあったので一休み。喉が痛かったので屋台で水を買います。近くのリストランテの勧誘が五月蝿い。ベンチにいたら何か出し物でもするような二人組みに声をかけられました。中国人?と聞かれて日本人だと答えたのに、ブルース・リーの物真似やジャッキー・チェンの物真似をされます。ジャッキーは最初なんて行っているのかわかりませんでした。で、違うと言ったら次はお相撲の真似を。それは合ってるとかを、すごい簡単なほとんどボディランゲージに近い英語とイタリア語で会話です。で、チャオと言ってお別れして大聖堂へ向かいます。

バルダッキーノ今日は何かあったのか噴水の側とかに囲いがしてあって、昨日の柱が重なる点に立てません。写真を撮りたかったんですが、ムリなようです。それはあきらめて中へ。ゆっくりと色々見て回ります。昨日は法王と思われる遺体はひとつしか気づきませんでしたが、他にも数人眠っていました。中でもひとつに沢山の人が祈っていて、偉い人だったんだなぁと思いましたが、何をしたのかまではわかりませんでした。向かって左側の十字の腕の部分の祭壇で小さいミサが行われていました。反対側のならびにもうひとつ祭壇があったんですが、立て札にどうもちゃんとした信者でないと入っちゃダメとあるようなので入りませんでした。ガイドブックを見ると秘蹟の礼拝堂と言われる場所のようです。時間的なものなのか曜日的なものなのか、昨日よりは団体客が少ないような気がします。
しばらく中を見て回って、お昼ご飯に向かうことにしました。

広場前にタクシー乗り場があったんですが、最初に乗り場はタクシーバスとあって、高いんじゃない?ということで道を渡って反対側へ。こっちは普通のタクシーでした。それから運転手さんにフィレンツェでお兄さんに書いてもらったメモを見せてVia di RipettaにあるPizzaRe`へ。ポポロ広場の近くです。ここで昼食。四季のピッツァとタルトなどを。
で1本横の通りに移動してショッピング。通りをずーっと歩きながらいろんなお店を見ていたんですが、スペイン広場に割と近いあたりまで来ると人が多い。で、個人的にランコムのお店を探していたら連れとはぐれてしまった・・・。さてどうしよう。取り合えずランコムがあると思われる通りをちょっと歩いたあと多分ここにいれば見つけてもらえるだろうと思わしき辻にボーっと立ってました。したらしばらくしてから見つけてもらえました。よかった。下手したら一人でタクシー呼んでホテルまで帰らんといかんかも、と思ってたしなぁ。
でランコムのお店は別の所にありまして、そこでお土産の口紅をGet。ちょこちょこと店内を見て(百貨店って言うのも古臭いけどそんな感じの店)外へ。とりあえずちょっと休みたいかなーということで、割と近くにあった広場(Piazza Colonna)で休憩です。
多分コローナ広場の写真塔のある広場で、時間的に中途半端だったんで、ぼけっとしてました。で晩御飯どうする?とか話していたら、なんか物々しい音が。白バイに先導された2台のバスが狭い路地を通って奥へ。良く見ると大きいバスなのに乗ってるのは数人くらいで、パトカーの護衛がたくさんついてるし、周囲もよくよく見てみるともうずいぶん前からパトカーと警官がいたようです。気づかなかった。どういう人かは知らんけど、要人が来てたのね。そしてここは近くにそういう建物があるのね。その後再び物々しい一団が通っていきました。何があったんだろーか。女性警官とかもいて、カッコイイので写真を撮りたいと思うんだけど、撮らせてと声をかけられず、同行者を撮るフリでパトカーとかを撮ったりしました。
でしばらくして「移動したら晩御飯に良い時間になるかも」ということで移動開始。気になってたんで、先ほどバスが入った路地へと向かったら、ASローマのオフィシャルショップ(たぶん)が。全然気づいてませんでした。別にASローマのサポってわけでもないんだけど、なんとなく見たくて思わず中に。パチもんでないユニホームは高かったです(--; どこか遠くから買いに来たカップルがいて、1ユーロくらい足りなかったのかな?同行者におねだりしたそうです。まぁ1ユーロくらいだったらと言うわけで上げましたらば彼は欲しいものが購入できたようです。
多分モンテチトリオ宮の写真店を出て奥に行ったらなにか立派な建物が。そのときは分からなかったですが、モンテチトリオ宮(Pal. di Montecitorio)という建物のようです。何か横断幕っていうのかな?があって、反対運動みたいのがあったのかも、という様子。でも詳細は不明。結局来た通りに戻ってもう一件お店に入ってから、ポポロ広場方面に向かって歩きます。途中ちょっと裏道とか入って、Pza. S. Lorenzo in Lucinaに迷い出てみたり、アウグストゥス帝廟にたどり着いてみたりしてお昼を食べたPizzaRe`辺りまで行きました。その辺で何かお店を、と路地に入ると、そこそこ人の入っているお店があったので、そこで晩御飯に決定。OPLa`という名前だと思います。

若いお兄ちゃんがホールをしていたんですが、これが手際が悪いというかパニックになってるというか、なかなか注文を取りに来てくれません。一応パスタは決めて、メインを聞いてみようということにしたんですが、本当に遅かったです。結局メインは羊肉の料理にしたんですが、料理も待たされました。その代わり来るときは次々と来たので、注文をひとつずつ片付ける方式なのかもしれません。ここではお腹も一杯だったのでドルチェは頼みませんでした。食事中に流しの歌歌いが来て、勝手に歌っては小銭を持って行きました。お店の人も他のお客さんも何も言わなかったので、こういうのは普通なんだなァと。ちょうど小銭を切らしていたので本当にちょっとしか上げられなかったけど、ごめんね。
イル・コントということで会計をお願いしたんですが、これも遅かった。他のお客さんに出す方で頭が一杯に見えたけど、どうだろう。ちゃんとチップも払ったしOKということでお店を出ます。お店でタクシーを呼んでもらっても良かったんですが、大変そうだったので、ポポロ広場まで出てタクシーを広いホテルに戻りました。ローマのフリーはこれで終了です。

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