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Italia旅行紀

アッシジ Assisi。09/29

日曜日だったので教会へ向かう人達が見えました。古い人達は今でも黒い服に黒い布を被って行くようです。ちょっと大きめの教会だったし、名前は聞かなかったと思うけどサン・ダミアーノ教会かな?途中の道で一旦降りて、山を見上げる感じで全体を見ます。サン・フランチェスコ大聖堂がちょうど端っこにでん、とあって、南さんが船に例えてましたが本当にそんな感じ。

遠景

この聖フランチェスコは元々は放蕩息子で隣町まで行って喧嘩騒ぎを起こすような問題児だったそうです。が、ある日熱を出して寝込んだ時に夢にキリストが現れて「私の教会を再建するように」みたいなことを言ったのだそうです。で熱が下がったフランチェスコはそれまでの放蕩ぶりはどこへやら、教会の再建に乗り出し、最初は取り合わなかった周囲の人も余りの熱心さに次第に彼の下に集い始めてだんだん今のような教会とか街とかになったのだそうです。でこのフランチェスコにずっと付き従った女の人がいて、この人が聖キアラ。ですからアッシジにはフランチェスコの修道士会と、キアラの修道女会と両方の教会というか建物があるのだそうです。

聖キアラ教会バスはサン・フランチェスコ大聖堂とは反対側へ。街を縦断する感じで大聖堂まで歩きます。サンタ・キアラ教会(Basilica di Santa Chiara)は中には入れませんでしたが正面に大きい、なんて言うんだろ、華みたいな丸いステンドグラスの窓があってきれいです。教会の前がちょっと広場になっていて、見下ろした平野とかもきれいです。ここでガイドさんに、昨日教えてもらったお店について聞いてみました。結構有名なお店みたいです。ちょっと楽しみ。
ミネルヴァ神殿それからまた歩いてコムーネ広場(Pza. del Comune)へ。ここには昔の神殿をそのまま教会にしたという建物(ミネルヴァ神殿 Tempio di minerva)があって、中に入れました。表の柱はギリシャ神殿みたいなやつをそのまま残してて、2000年前のものだそうです。2000年前。想像できない。中は聖フランチェスコと聖キアラの像とかが立ってました。
ここは宗教の街でお店も何て言うか、宗教関係のグッズを売っているお店が多かったです。一応山なんで大きい面積を取れないのか小さいお店が多いんですが、十字架のペンダントやロザリオ、サン・フランチェスコの陶器なんかがあちこちで売られていました。あと多かったのが子供服。修道女さん達が作っているのかもしれませんが、かわいい服が沢山売られていました。通りには水飲み場というか、お風呂より一回り大きいくらいの水槽に水が溜められています。井戸とか少ないんでしょうか?そのひとつと思われる建物はかなり古そうなフレスコ画のような絵が残っていたりして、朝の静けさと相俟っていい感じです。店の前を掃除している人も。
で、しばらく歩いて突き当たりがサン・フランチェスコ大聖堂(Basilica di San Francesco)です。

サンフランチェスコ大聖堂聖堂の前の芝生にT字十字とpaxの文字が花で植えられてました。paxは平和と言う意味だったかと。見れなかったんですが、K−PAXという映画のpaxはこの意味だったのかなと思ったり。日曜でミサとかをしているので下の階には入れないけど上は公開しているようなので、ということで入ってきました。この大聖堂は以前地震でかなりひどいダメージを受けたんだそうですが、今は修復も終わり、きれいになっていました。南さんが、崩れたなんてわからないくらいきれいに直ってますとえらい力説してました。
中の壁にキリストの生涯と聖フランチェスコの生涯がフレスコ画になっています。これも崩れてしまっていたそうです。聖フランチェスコは聖痕の現れた最初の人らしく、手と脚、わき腹にキリストと同じ傷が描かれています。放蕩息子時代の絵もあって、父親に「おまえの服もわしが買って与えたものだし、まだ親の庇護下にあるんだから家に帰ってまじめに暮らしなさい」と言われて「じゃあ、服は返します」とか言って裸になった、という場面もありました。ここで一番有名なのはジョットの描いた、鳥に説教するサン・フランチェスコなんですけどね。すごい人でやっぱりざわめくので時々マイクで「シィー」と言われます。しぃーは世界共通なのか、と関心。入って右手の壁にどう見ても下半身つーか足がないよね、という人が描いてあったんだけど誰なんだろう?ガイドさんに聞いても分からなかった。この大聖堂も上から見たら十字になるように作られていて、奥が祭壇です。祭壇の方の絵はジョットの絵ではないのか、どこか仏教画なイメージを受けます。出口付近にパンフレットが売ってました。

で一旦外に出たんですが、カレンダーを持っている人を発見。これが噂の聖人カレンダー?と思ってもう一度それを買いに中に入りました。キリスト教の聖人というのはたくさんいて、毎日が誰かの誕生日や縁の日になるんだそうで、それを書いたカレンダーなんかもお土産にいいですよ、と南さんに言われていたのでした。ちなみにおいらの誕生日はCrocifissione del Signore。でも意味不明。帰ってからネット検索してみたけど不明。ネットで引っかかる聖人カレンダーとは違うようなので、実は聖人カレンダーではないのかも?イタリア語読めないしなー。

下の階というのがあるんですが、地下ではなく、斜面に立っているので、それぞれが1階のようでもあり、2階建てのようでもある構造になっています。でその下の階がミサに使われていたようで、下の広場にはミサに向かう人がたくさんいて、やっぱり黒い服のご婦人方もいました。あとはバス乗り場まで歩くだけですが、なんというか本当に宗教の街で小さいんだけどこう、敬虔というかきれいというか良い街です。このあともアッシジに行ったというと「良い所だったでしょ?」といわれましたが本当に素敵でした。

ミネルヴァ神殿の鐘楼

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