2005年分でし!

■珈琲時光

2005-01-14

 小津安二郎の映画を見たことがないので何とも言えませんが、ああいう映画を作る人だったのでしょうか。淡々とした本当にごく普通の日常を切り取ったような映画だと思いました。起承転結でいうと全然波のないまっ平な印象。
 男性陣がですね、なんつーか情けないというか、かわいい。肇・浅野のあの「好きなんだ」オーラばりばりなのに全然気付かれていないところとか、小林稔侍のあの色々頭の中ではぐるぐるしているのに何も言えないところとか。比して女性陣は普通ですね。強いってわけじゃないんだけど、平然としているというか、両足で立ってますみたいな。結婚しないけど子供産むって言う陽子・一青窈とか、お父さん嗾けてるお母さんとか。
 肇・浅野は古書店主なんですが、さすがに和服は着ていないし、親戚が死に絶えたような顔もしていない。いや比較するなって感じですが。しかしあそこまで好き好きオーラ出てるのにマジで気付いていないのか陽子! 鈍すぎるぞ。
 えっと陽子が家に電話してて、最後に「ばいばい」って言うんですけどね、おいらは絶対に! 親にばいばいなんて言えないのでちょっとびっくりした。あれで普通なのかなぁ。まぁおいらの場合は親に電話すること自体苦手だけどね。こういう家族って普通なのかな? 珍しいのかな。わかんないや。
 あとどうでも良いんですが、一青窈の歩き方ってなんか不思議でないですか?

■ニュースの天才(SHATTERED GLASS)

2005-02-17

 スティーブンですが、彼からは「出世する為に」とか「他のスタッフに負けるもんか」と言った感じを受けません。だもんでどうしてあんな風な嘘をついたんだろう、というのがちょっと不思議。彼はただ有り得そうな面白い話を皆に語りたかっただけのような気もします。だから本当は記事にするよりも、あの会議で皆に話して聞かせて、皆が笑うのを見るだけで実は満足だったんじゃないかなーって思ったり。だから嘘がだんだん綻びていってやばいやばいって思いながら何とかしようとしているとき、本気で「なんでこんなことになったんだろう」と思っていたんじゃないかと考えたり。いつも「記事にしようか迷ってるんだ」と言っていたように思うのですが(記憶違いかもしれない)、彼としては本気で記事にする気も、それで評価を上げる気もなかったような気がします。わかりませんが。一種のアメリカンジョークではないのでしょうか。規模と場所のまずい、TPOを考えていない。
 ただ、なんていうかきっと今までずっと周囲には可愛がられて育ってきたんだろうなっていうか、自分の魅力をわかっていてそれを武器にしているというか、ああ言う風に困った顔をしたり泣いたりしたら相手は自分を怒れないというのをわかっていてやっているところがなんつーか嫌なヤツですよねぇ。
 ああ言う風に、とりあえずその場を笑わせるために簡単に嘘をつくというか、本人嘘をついているという感覚がないだろうけれどそれって嘘だろう?ってヤツはうちの職場にも一人いて、茶化されたとかはぐらかされたような印象を受けるのでめっちゃ腹が立つんですが、スティーブンと根っこは同じなんだろうなーって気がします。

■ヴィタール(Vital)

2005-02-18

 ネット辞書でvitalの意味を調べたら「不可欠な,必須の,活気のある,元気のよい,生気にあふれた,生命の;生命の維持に必要な,生死にかかわる,致命的な,活力[生気]を与える,活気づける」といったような意味でした。by プログレッシブ英和中辞典第3版。あれは彼にとっては生きていくために必要な儀式だったのだと思うのですが、彼女もまた生命力に溢れた存在だったのだなと。あの踊りは彼女の生きる力とか意志とかだって言えるのかもしれませんが、ああいう力溢れる人にとっては今の世の中は生き難いのかもと思ったり。だからあんな厭世的だったのかなとか。
 結局は彼女のある意味での四十九日と彼の日常への回帰のための狂気、って感じなのだと思いました。
 エンドロールの曲がいい。

■酔画仙

2005-02-24

 チェ・ミンシクってことで見てきました。いや素敵です。今回髪型も色々だったんですが、長髪を三つ編みにしてたり、ちょっと女性的な髪型も多かったのですが、似合うんだなこれが。
 韓国文化をよく知らないのですが、どんな世界でもしがらみがあって難しいんだなと。絵に詩が必要だったりとか流派がどうのとか、中国の影響がどうとか。スンオプには好きに描きたい気持も認められたい気持もきっとあって、でも彼の絵を手放しで誉めてくれる人もそういなくてって感じでしょうか。酔っ払いで女性関係も派手だったみたいですが、心にいるのは一人だけみたいな所もいいですね。結局は妻帯しなかったのかな。妓生とは付き合いがあったみたいだけど。1890年代前後ってことでそれなりに時代劇なんだよね。衣装とか風俗というか文化とかも見てて面白かった。
 OLD BOYでもHシーンあったんですが、今回もあって、なんていうか「津川雅彦?」みたいな(いや私の認識がおかしいのか)。ミンシクのほかの映画知らないんですが(シュリに出てたみたいだけど覚えてない)、多いんだろうかもしかして。
 最後釜に入っていくのが納得できるあたり、炎を描く為に炎を感じに行ったんだろうなって思えるこの人って結局求道の人なんだろうなぁ。

■オーシャンズ12(Oceans12)

2005-03-10

 珍しく続きの割に面白かった。何て言うか役者さん達が楽しんで作ってるって感じがいっぱいで。遊び心満載っていうか。あぶない刑事みたいな空気、って言っても最近の人にはわからないか?!
 しかしいいのか? 今回のネタ。私は大好きだが。
 前回のテスはおまけっぽかったけど、今回は彼女もイザベルもかなり出張ってくれたので嬉しい。まぁちょーっとご都合主義かなと思わなくもないけど。ナイト・フォックスとかライバルも出てきたし。あの赤外線(?)をクリアして行くのはすごいと思う。そう言う意味ではナイト・フォックスの方が上かなぁ。一人だし。
 ライナスのうちって何やってるの? なんかお坊ちゃまな感じだったけど。マザコンとまでは言わないけど甘いし。
 オーシャン夫婦のラブラブぶりが上がっててそれもすごかった。最後なんてさ、あれじゃナイト・フォックスもやってられないだろうなぁ。
 ラスティは最初の過去の話が好き。なんかあの逃げ方というか気に入っちゃった。
 これ作ろうと思ったら続きつくれるよね。マジで日本を舞台でやってくれないかなぁ。日本は映画撮るには向いてないらしいけど。

■エレファント・マン(The Elephant Man)

2005-03-18

 有名な映画ですがまともに見たことはなかったので、今回見てきました。アンソニー・ホプキンスが出ているということをつい最近まで実は知らなくて、それもあって見たかったんです。
 TVで放映していたのを恐らく寝ながら見たことはあって、部分的には知ってます。最初と最後でした。学会みたいなところで発表されてるのは見たことがあったし、最後の駅で追いつめられる所も見たことがあった。あとは全然。
 人間、見た目ではないというのはよく言われることですが、それでも第一印象としていきなりああいう顔を見たら普通はびっくりするでしょう。彼の内面は感性豊かでとても人間らしかったとしても、それを知らなければやはり恐れるというか排除しちゃうよなぁ。でも映画見てると全然気にならなくなるけどね。
 見世物小屋の主人は、もう少し彼を人間として見ているのかと実は思っていました。でもただの金づるだったのね。マイトレジャとか言ってたくせに。一番嫌いなのは夜警の男だけれど、自分だって彼に連れられて好奇心で見に行く客になっていないとは言いきれない。
 トリーヴスとは最後は友情というか人と人の思い合いだったと思いますが、最初はトリーヴスの名誉欲とかの対象でしかなかったよね。あの学会発表の仕方では対象への愛情とか敬意とかは感じられないし。覚えていたのがあの場面だったので、実はトリーブスも悪人なんだと思っていたんです。でもいい人で良かった。
 若いトニーがカッコイイ。あれくらいの年のおじさんでカッコイイ人は好きだ。

■マシニスト(The Machinist)

2005-04-06

 基本的な造りというか物語の要旨は「シークレット・ウィンドウ」とそんなに変わらないように思うのに、こっちの方が面白いのはなぜ?
 トレバーやってる役者さんの激ヤセぶりがまず凄いです。あんだけ痩せたらマジで死にそう。
 彼が普通じゃないのはまぁ見てればわかるし、アイバンも普通じゃないっていうのはこの手の映画を見なれていればわかると思う。実際誰もアイバンに視線を向けなかったから、トレバーにしか見えていないというのはわかるしね。結局は「どうしてか?」に掛かるわけだけどまあ納得。しかし車の持ち主を確認する為に車に引かれようなんて恐ろしいことをよく考えるものだ。追いつめられていくと普通の状態じゃ考えられないこともできるんだなぁと思う。
 事故で腕が吹っ飛ぶところはなんつーか緊張するは痛いはで、うぎゃぁ!でしたが、一番可哀相だと思ったのはスティービーだなぁ。あの状況であんな台詞言われたらやってられないと思う。彼女があの後立ち直れたのかがすごく気になる。トレバー一眠りして頭すっきりしたら、とりあえずまずスティービーに謝れよっ!って感じでした。
 シークレットウィンドウと違ってこっちはアイバンとは手を切ってくれたので良かった。

■オペラ座の怪人(The Phantom of the Opera)

2005-04-07

 これもな、あまりにも有名で有名過ぎて知らないお話。オペラ座に幽霊のような人がいて、才能のある子を見つけて教育して、みたいなのは知っていたけど、ラウルという男が出てきて三角関係になるのは知りませんでした。
 ああいう造りの映画ではやっぱりファントムに気持ちを入れてしまう私なので、クリスティーヌはちょっと・・・。何て言うか「あんたどっちなん?!」って思ってしまったのデスヨ。ファントムへの気持はただの同情、なんだよね? だったらさぁああいう態度取っちゃダメだよ、と思う。あともうちょっと彼女には音楽に対する思い入れがあって欲しかった。舞台に立つということへの執着とか、歌うことへの執着とかが欲しかったなぁ。恋のことしか考えてないんだもの。私そういう盲目状態の女が主役はる話は今一つだったりする。まあ美人だとは思うけど。
 あとジリーだっけ? あのおばさん。彼女は一体なんなんだ! ファントム助けるだけ助けて後は放り出してたの? でもファントムの居住を見る限り、彼女の援助は少なからずあるんだろうと思うけど。いくら給料といってお金を貰っていたって、外に買いに行くなり注文するなりしないと。その辺してたのは彼女だろう? 彼女は彼の好きなようにさせてただけ? ファントムに対してそれ以上のことはしなかったのか。それともファントムに見てもらえなかったのか。彼女がファントムを恐れるというか逆らえないような言動を取るのは何故だろう? 彼女とファントムの間にだって何かドラマがあったと思うんだよね。そっちも気になる。
 面白かったのは最初のプリマドンナの彼女、カルロッタだっけ? いやいい味出してるよ。この映画では彼女が一番好きかもしれない。
 映画でミュージカルってちょっと・・・と思ったけれど、それでもマスカレードの当たりはちょっと感動した。でもやっぱ舞台で見たほうが面白いかもしれない。舞台見るような高尚な趣味はないのだが。
 前から思っていたんだけど、Phantomを幽霊とか幻影じゃなくて「怪人」って訳した人って偉いかも。

■ローレライ

2005-04-14

 樋口監督というので見に行ってきました。あとは役者さん? 役所広司が結構好きなので。
 原作未読です。読んでいたらどうだったかなとは思いました。こないだ立ち読みしたらちょっと自信ないけど堤真一のやってた浅倉がなんか嫌な死に方してたので(情けない?)映画のがよかったかもしれない。
 単純に感想として「ナディアだなぁ」というのが一つ。特に木崎(柳葉)の死ぬところとかはちょっとフェイトさん思い出しちゃった。あと絹見艦長がネモ船長に見えた。それでいくとパウラがナディアで折笠がジャンか?
 日本人の好きそうな展開だなぁというのが一つ。実際に戦中を経験した人がどう思われるかは分かりませんが、泥臭いまでのウェット感が「らしい」と思います。私も日本人なんでやっぱこう言う展開は結構好きだったりする。もっと若い人はどうかわからないけど。
 戦闘シーンはほぼ全部CGということで、やっぱりどこかちょっと浮いているというか違和感が残るのは何故だろう。この間何か忘れたけど「重力」だというような意見を読んで「なるほど」と思ったけど確かに「重さ」が感じられないのかもしれない。動きはバウンドとかしてても重さを感じないのかも。わからないけど。
 ポスター見たらローレライの秘密は分かってしまうんで、ちょっと「どうよ?」と思ったけど、見てみるとそれはどうでも良いことだったので良かったです。あとエンドロールで富野さんの名前があったが出てたか?気付かんかった。

■コンスタンティン(Constantine)

2005-05-26

 私はマトリクスより好きだ。原作はアメコミだと聞きました。小説だったら読みたかったなぁ。アメコミかぁ。うーん。
 予告を見た時にどことなく「デビルマン」を連想していたんですが、内容は全然違った。でも天使VS.悪魔の構図とか「アモン」という名前とか微妙に重なる部分もあった。やっぱネタとしてそういうの使うと仕方ないのかな。
 最後は別としてガブリエルカッコ良かった。4大天使としてのガブリエルではないらしいからいいのかな。ジブリールは女性らしい天使のイメージだしな。あとハーフブリードという設定も結構いい感じ。そうそう、ガブリエルの羽が白くないのが意外だった。向こうの人のイメージする天使の羽根ってああいうのなのかな。それともこの映画がちょっと特別なのかな。
 神にも悪魔にも愛されているコンスタンティンは何故そんなに好かれているのか、がイマイチ分からなかったけれど(霊能があるというだけ?)、自殺した時に経験した2分間の地獄がどんなものだったのか非常に興味のあるところ。いやちょっといやらしかったよ、ルシファさん。妄想が、あのシーンだけでもう十分に妄想できる!
 キアヌですがマトリクスでえらいベタベタとラブシーンやりまくっていたのに今回はまたあっさりとしてますね。キスすらなしかい!
 とりあえず続きが出たら見ます。

■岸辺のふたり(Father and Daughter)

2005-06-01

 同時上映がTom SweepとThe Monk and the Fishで私はMonkのが好き。なんか可愛かったし。
 他所は知りませんが本編は2回上映という余計なお世話でした。いやいいんだけど。1回でよかったなぁ。せめて間に他の2本入れて欲しかったなぁ、私は。
 あれどうやって作ってるんでしょうか。全部PC? 塗った絵を使ってはいるけれど、セルっぽくなかったし。作り方にちょっと興味あり。
 確か3本とも同じ人が作っていたと思うのですが、黒の使い方が印象的な人ですね。影は全部「黒」なんだよね。結構好きな使い方だ。自転車のベルで挨拶する人たちとかも、ちょっとしたことだけど面白くて。彼女が年を取ってきてベルの挨拶が遅れるのとか細かいなぁと思った。
 なんだかんだとうるっと来たりして。でも2回連続だとちょっと気持が引いてしまったよ。
 邦題がなぜ岸辺のふたりなのか疑問。

■レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語(Lemony Snicket's A Series of Unfortunate Events)

2005-06-01

 サニーが可愛かったんだけど、あれどうやって演技させてるんだろう。双子らしいけど。
 ジム・キャリーを見に言ったんですが、結構面白かったです。彼のあの過剰な演義をダメだと言う人もいるようですが、私は好きなので。
 こういう話は割と好き。ナレーションで最初「これは不幸な話だ」って繰り返されるのがちょっとウザかったけれど。子供達の危機の切り抜け方とか。発明家と読書家で記憶力の良い子と「噛みつき」屋って設定も。エンディングのアニメも好きかな。
 ナレーションがジュード・ロウだったんですが、さすがにちょっと分かりませんでした。ちらっとダスティ・ホフマン出てたよね?エンドロールに出てたかちょっと自信がないんだけど。
 難癖つけるなら、結局両親とオラフ伯爵達養い親との関係って何だったのってのがちょーっとわかんなかった。彼らはどう言う集まりだったわけ? そしてなぜそれが子供達を引き取ろうとするほどの関わりなんだろう。そして両親は何故あんな豪邸に住めたのだ。冒険家とかだったみたいだけど、収入は? そんなことはちょっと思ったけれど。

■海を飛ぶ夢(MAR ADENTRO)

2005-06-12

 尊厳死についての映画だってのと、賞を取ったというので興味がありました。
 彼に死を認めてあげたい気持と、家族の気持もわかるような気がして、どっちにも無条件で賛成はできないなぁ。でもあの途中に出てきた神父だか牧師だかは嫌いだけど。
 ラモンは愛していたというのなら絶対にフリアの方を愛してたと思うのに、愛情よりも自分の望みを叶えてくれるロサの方を取ったんだなぁというのが彼の気持を、絶望を表しているような気も。ロサについては同情で、死を手伝ってくれるから好きだって言ってるだけだろう? それって彼女を利用しているということだよね? それだけはちょっと頂けないと思うけれど。
 死を望み、それを実行する為の努力ができるだけまだマシなのか、それとも以前死を望んだことさえ忘れてしまっているフリアの方が少しでも幸せなのか。
 言葉をつづり、あのような人生でもそれなりに意義を見出して本の発行ということをなしても、それを生きる目的にはできないほど疲れているのも分からなくはないような。うーんでもそんなことを言うことさえおこがましいかもしれない。
 私は尊厳死は認めても良いと思うけれど、これという基準は見出せない。
 死を思うラモンが思い浮かべる映像。海に漂う気持良さそうなラモンを見ていると、死を永遠の眠りとして捕らえているように感じた。んでそれって森博嗣の迷宮百年の睡魔にも近い描写があったなぁと。

■姑獲鳥の夏

2005-07-??

 原作が好きなんであんまり期待はしていませんでした。だって思い入れが強すぎるとどうしても点が辛くなるんだもの。それでも堤真一には期待していたのです。それはOKだったなぁ。よかった。全体としては及第点かと思いました。
 個人的に一番許せなかったのは「僕は高いぞ」がなかったこと。この台詞は入れられたハズ。雨が降ってなかったというのはまぁ仕方ないとしても、この台詞は入れられただろう?! あと最後かな。赤ん坊を関口が受け取る辺りは、せめてここだけでも原作通りにやって欲しかった……。
 あの長い原作を2時間ほどにするんだから、原作通りの展開になるとは思っていませんでした。無理だってわかってるからそこは期待してなかったけれど、取捨の選択がどうされているか、に注目していたのです。その意味ではダメダメー。いや別に腐女子のために作ってくれるわけじゃないだろうから、仕方ないんだろうけれど、もうちょっとこう考えて欲しかったなぁ。
 客を呼びたいのなら、客の望みを理解しましょう。もうちょっと考えてくれたら面白かっただろうなと思います。残念。

■鋼の錬金術師

2005-08-30

 原作の方が好きなんですが、だからかどうしても「ウィンリーの立場はーっ?!」って思ってしまう。エド・アル的にはハッピーエンドだと思うけれど、それ以外の人的にはどうよ? と思わなくもない。結局は作ってる人たちが「誰に重点を置いているか」だと思う。それでいくと完全にエドとアルの二人だったな。マスタングでさえ脇だったヨ完全に。
 こっちの世界のアルであるアルフォンスについて言えばちょっと可愛そうだったけれど、同じ「アル」でもやっぱり向こうのアルに重点が置かれてるわけで仕方がないんだろうな。
 アニメを全部まともに見ていないのでわからないんだけど、門ってあんな簡単に(いや簡単じゃないって言えばそうなんだけど)開くの? そしてあんな簡単にモノ通すの? そしてあっちとこっちの行き来というか、行きッぱなしは許されるんだー、という感じでした。等価交換で行けば、こっちから行った分向こうからも来ないとだめな気がするんですが、どうなんでしょうか。アニメ借りてくるかな。

■XXX HOLiC 真夏ノ夜ノ夢

2005-09-08

 気持の悪い石像はCGのままで動かして欲しかったです、最後。できなくはなかったと思うんだけどな。
 あの頭身は微妙なバランスであることがよくわかりました。でも面白かった。ホリックらしさは出てたと思います。四月一日に依頼があった、という感じの台詞があったのに、結局は侑子さんが解決してるのがもうちょっと。いや最終的に侑子さんじゃないとダメだとは思うんだけど、四月一日がまったく無自覚のままだったのがちょっと??。
 あと最後の方の侑子さんの胸の動きがなんだか妙にリアルだったんですけど、気のせいかな?
(ツバサに関してはノーコメント)

■妖怪大戦争

2005-09-11

 面白かったです。ちりばめられたギャグも笑えたし。小豆はみがらにええだ。ということで赤飯の意味もちょっとわかった?
 妙に真面目な部分がなんか浮いて見えた気はするんだけど、それはまーいいのかな。タダシが巻き込まれていくのは面白かったし、川太郎も面白かったし、それぞれの妖怪も面白かった。ただなんつーか、加藤の目的が人間への復讐だったわりには人間へのアピールが全然なかったのが気になるところ(違うのかな)。人間は全然何が起こったのか、誰が起こしたのか、なんでそうなったのかとか知らないままだよね? タダシだけが知っている。それでは全然意味がないと思ったんだけど。確かに東京は襲われたしダメージはあっただろうけれど、結局人間は自分たちが教われた理由を知って対応することさえできなかったわけで、わけのわからんうちに襲われて終わったんだと思う。加藤のかの字も認識しないうちに終わったよね? あれでは加藤が浮かばれないだろう。あんなアホらしいミスり方した上にこれでは本当に加藤は何をしたんだか。いやそれでいいのかな? 監督はそれでよしとしたのか。わかんないけど。
 機怪を作るのに人間を使った方が良かった気がするよ、加藤。そうしたら人間への復讐にもなるし、こんな風に妖怪に余計な真似されずに済んで全部うまく行っただろうに。選択ミスだったね。
 「鬼太郎にはいい顔しやがって」みたいな台詞がよかったよ。あとちょっとだけキャシャーンみたいな絵があった気がしました。

■ヒトラー〜最期の12日間〜(Der Untergang)

2005-09-15

 ヒトラーって本当にこんなんだったんだろうなーと思いました。キレまくってましたが、それでも総統として尊敬されてたみたいなのが理解できない。いろんな意味で、誰も彼もがもう普通じゃない状況。ヒトラーのあの戦況にキレまくってるのと、秘書とかには妙に優しいのが混在しているのも変だし、あんな風に当り散らされてそれでもなんとかしようとしている軍人達も変だし。ゲッベルスがいなかったらまた違ったんだろうなーと思わせるほど、要所要所で彼は悪い方へ導いていると思う。市民もあれだしな。しかしそれはナチに色々吹き込まれてるからでもあるんだけど。
 日本もこうだったはずです。しかし日本の戦争末期の軍部についてはあまり知らない。映画になってるのかな? 末端兵士の悲惨さとかはよく映画になってるけど。日本映画でこういうのあるならみたいな。ちょっと調べて見よう。
 自分の死体を完全に消滅させようとしているヒトラーに、こいつ実はマジでユダヤの血が入ってるんじゃないのか? と思ったのは手塚治虫をちらりとだけど読んでいたから。実際どうなんだろう。
 どうでもいい事ですが、ゲッベルス演じてた人が知り合いにチョー似ててびっくりした。

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2005-09-19改訂; Miya; miyamiya
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