"Take care of yourself"

シンジ
憂鬱な気分
僕の気分みたいだ
好きじゃない
レイ 夕日
消えてゆく命
私の願い
好きじゃない
アスカ
今日の始まり
嫌な一日の始まり
好きじゃない
シンジ 青い空
温かいもの
慣れないもの
怖いもの
要らないもの
好きじゃない
アスカ みんなみんな、だいっきらい!
ミサト 何を願うの?
「不安が怖い?」
アスカ 何が欲しいの?
「安らぎが欲しい?」
レイ 何を求めているの?
「嫌わないで!」
アスカ 私を嫌わないで
シンジ 怖いものは
拒絶
レイ 欲しいものは
接触と承認
シンジ 側にいてもいいの?
レイ ここにいてもいいの?
アスカ 私のこと、好き?
「おかあさんのこと、」
「好き?」
ちびアスカ ママの所に行きたいの?
アスカ 行きたくない
ちびシンジ お父さんの所へ行かないの?
シンジ 行きたくない
レイT どうして?
怖いから
ちびシンジ 嫌われるのが怖いから
ちびアスカ 私が、消えてしまうかもしれないから
「だから?」
ミサト 何を願うの?
不安の解消
レイ 何を求めるの?
寂しさの解消
ユイ 幸せではないのね?
シンジ その前に欲しいんだ
僕に価値が欲しいんだ
誰も僕を捨てない、大事にしてくれるだけの
「価値が欲しい」
ユイ? それはあなた自身で認めるしかないのよ
自分の価値を
だから、エヴァに乗っている
シンジ 僕には価値が無い
アスカ 生きていくだけの、価値が無い
レイ達 ではあなたは何?
シンジ じゃあ僕って何?
僕って何なんだ!
シンジ これは?
シンジ 僕だ
僕を他人に見せている形
僕という記号だ
これも、これも、これも
みんな僕を現すものに過ぎない
僕を他人に認識させているものに過ぎない
じゃ僕ってなんだ?
「どこにいるんだ?」
シンジ これは僕
本当の僕
偽りの僕
レイ あなたは、あなた
ただ、あなた自身の広がりと、境目があるの
シンジ そうだ
僕の服、僕の靴、僕の部屋
それらは僕の一部
レイ あなたの意識で繋がっている、モノ
シンジ 僕と感じているものが僕
僕は僕自身でしかないのか
でも、僕がわからない
僕はどこにいるんだ?
シンジ 僕って何なんだ?
僕って何なんだ!
だから
心の閉塞
を、願う
シンジ 誰も僕の事なんてわかってくれないんだ
ミサト あんた バカァ?
そんの、あったりまえじゃん!
誰もあんたの事なんて、わかんないわよ
ミサト あなたの事をいたわり、理解できるのは、あなた自身しかいないのよ
レイ だから、自分を大事にしなさい
シンジ そんなこといったって、自分がないんだ
わからないんだ
大事にできるわけ無いよ
「不安なのよ」
レイ やはり不安なのよ
ミサト 今のあなた
アスカ 今のあなたの周りの人々
レイ 今のあなたを取り巻く環境
ミサト どれもずっと永遠に続くものではないわ
アスカ あなたの時間は、常に流れ
レイ あなたの世界は、変化の連続でできている
何よりも、あなたの心次第で、いつでも変わるものなのよ
シンジ これは?
何も無い世界
誰もいない世界
ちびシンジ 自由な世界
シンジ 自由?
ちびシンジ 何者にも束縛されない、自由な世界だよ
シンジ これが自由?
ちびシンジ そ、自由な世界
レイ その代わりに何も無い
シンジ 僕が考えない限り
ミサト そう、あなたが考えない限り
シンジ そんな、どうしたらいいのかわかんないよ
レイ 不安なのね
アスカ 自分のイメージがないのね
ちびシンジ 漠然とし過ぎてる
ミサト 何も掴めない世界
それが自由
加持 君の好きにしていい世界
ミサト けど、あなたは不安なのね
冬月 どうしたらいいのか、わからないのかね?
シンジ どうしたらいいんですか?
ゲンドウ 不自由をやろう
アスカ ほら、これで天地ができたわ
レイ でも これで自由が一つ、消えた
アスカ あなたは地に立たなければならない
加持 だが、君は安心する
日向 自分の心が少し楽になったから
青葉 そして歩いてみる
マヤ それは、あなたの意志
シンジ これは、僕の意志?
リツコ 世界に地が存在するのは、あなたの周りの世界
トウジ せやけど、お前は自由に動けるんや
ケンスケ その気になれば、世界の位置を変える事もできるさ
ヒカリ そして、世界の位置も常に同じ所ではないの
加持 時の流れと共に変わっていくものさ
冬月 君自身も変わる事ができる
ゲンドウ お前をかたどっているのは、おまえ自身の心とその周りの世界だからな
リツコ だって、これはあなたの世界ですもの
ミサト あなたが捉えている、現実の形なのよ
「それが 現実」
シンジ これは?
何もない空間
何もない世界
僕のほかには何もない世界
僕がよくわからなくなっていく
自分がなくなっていく感じ
僕という存在が消えていく
「何故?」
ユイ ここには、あなたしかいないからよ
シンジ 僕しかいないから?
ユイ 自分以外の存在が無いと、あなたは自分の形がわからないからよ
シンジ 自分の形
「自分のイメージ?」
ミサト そう、他の人の形を見る事で自分の形を知っている
アスカ 他の人との壁を見る事で、自分の形をイメージしている
レイ あなたは、他の人がいないと自分が見えないの
シンジ 他の人がいるから自分がいられるんじゃないか
一人は、何処まで行っても一人じゃないか
世界はみんな僕だけだ!
ミサト 他人との違いを認識する事で、自分をかたどっているのね
レイ 一番最初の他人は、母親
アスカ 母親は、あなたとは違う人間なのよ
シンジ そう、僕は僕だ
ただ、他の人達が僕の心の形を造っているのも確かなんだ
ミサト そうよ、碇シンジ君
アスカ やっとわかったの?バカシンジ!

「ようやくお目覚めねェ、バカシンジ」
「なんだぁアスカか」
「なんだとは何よ! こうして毎朝遅刻しない様に、起しに来てやってるのに
それが幼なじみに捧げる感謝の言葉ぁ?」
「うん、ありがとう・・・
だからもう少し、寝かせて・・・」
「なぁに甘えてんの!
うんもぉ〜さっさと起きなさい、よ!」
「ハッ! うぅぅぅぅ
アーッ! エッチ、バカ、ヘンタイ!
信じらんないっ!!」
「仕方ないだろっ!朝なんだから!」

「シンジったら、せっかくアスカちゃんが迎えてくれるのに、しょうのない子ねぇ」
「ああ」
「あなたも、新聞ばかり読んでないでさっさと仕度して下さい」
「ああ」
「もぉいい年してシンジと変わらないんだから」
「君の仕度はいいのか」
「はい、いつでも
もう会議に遅れて冬月先生にお小言言われるの、私なんですよ」
「君はもてるからな」
「馬鹿いってないで、さっさと着替えて下さい」
「ああ、わかってるよ。ユイ」

「ほぉら、さっさとしなさいよ」
「うん、わかってるよ
んとうるさいんだからアスカは」
「なぁんですってぇ?!」

「じゃぁおばさま、行ってきまーす」
「行ってきまぁす」
「はーい、行ってらっしゃーい
ほらもうあなた、いつまで読んでるんですか」
「ああ、わかてるよ、ユイ」

「今日も、転校生がくるんだってね」
「まぁね。ここも来年は遷都されて、新たな首都になるんですもの、どんどん人は増えていくわよ」
「そうだね。どんな子かなぁ? かわいい子だったらいいなぁ」
「んもぉ」

「あーん、遅刻遅刻ぅ、初日から遅刻じゃかなりヤバイって感じだよねー」
「ああっ!」
「うわぁっ!」
「つぅぅぅ」
「あたたた」
「あっ!
ごめんね。マジで急いでたんだ
ホント、ごめんねぇ」
「ハァ〜」
「んんん〜」

「なぁにぃ?! で、見たんか?その女のパンツ」
「別に見たってわけじゃ……ちらっとだけ」
「かぁーっ、朝っぱらから運のええやっちゃなぁいててててて
いきなり何すんのや!もいいんちょ」
「鈴原こそ、朝っぱらから何馬鹿な事言ってんのよ
ホラ、さっさと花瓶のお水変えて来て!週番でしょ!」
「ほんまうるさいやっちゃなぁ」
「なんですってぇ」
「尻に敷かれるタイプだな、トウジって」
「あんたもでしょ」
「なぁんで僕が尻に敷かれるタイプなんだよ」
「なぁによ、本当の事を行ったまでじゃないのぉ」
「どうしてだよ」
「見たまんまじゃなーい」
「アスカがいつもそうやって、ポンポンポンポン」
                 「いやぁ、平和だねぇ・・・」
「なによっ、うるさいわねバカシンジ!」

「ミサトせんせや!」
「おおーっやっぱええな、ミサトせんせは」
「何よ!三バカトリオが。ばっかみたい」2

「起立、礼、着席」

「喜べ男子ィ。今日は噂の転校生を紹介するぅ]
「 綾波レイです。よろしく」
「 ああっ!」
「ぁあんた! 今朝のパンツ覗き魔!」
「 ちょぉっと!言いがかりは止めてよ!あんたがシンジに勝手に見せたんじゃない」
「 あんたこそ何? すぐにこの子庇っちゃってさ。何できてるわけふたりぃ」
「 なっ。たぁだの幼馴染よっうっさいわねぇ」
「ちょっと授業中よ!静かにしてください」
「まぁ楽しそうじゃない。私も興味あるわぁ。続けてちょーだい」

シンジ そうだ、これも一つの世界
僕の中の可能性
今の僕が僕そのものではない
いろんな僕自身がありえるんだ
そうだ。エヴァのパイロットではない僕もありえるんだ
ミサト そう思えば、この現実世界もけして悪いもんじゃないわ
シンジ 現実世界は悪くないかもしれない
でも自分は嫌いだ
日向 現実を、悪く嫌だととらえているのは、君の心だ
青葉 現実を真実に置き換えてる、君の心さ
マヤ 現実を見る角度、置き換える場所、これらが少し違うだけで心の中は大きく変わるわ
加持 真実は人の数だけ存在する
ケンスケ だが、君の真実は一つだ
狭量な世界観で作られ、自分を守るために変更された情報
歪められた真実
トウジ ま、人一人がもてる世界観なんてぇ、ちっぽけなもんや
ヒカリ だけど、人はその自分の小さな物差しでしか、物事を測れないわ
アスカ 与えられた他人の真実でしか、物事を見ようとしない
ミサト 晴れの日は気分良く
レイ 雨の日は、憂鬱
アスカ そう教えられたら、そう思い込んでしまう
リツコ 雨の日だって楽しい事はあるのに
冬月 受けとり方一つで、まるで別物になってしまう脆弱なものだ
人の中の真実とはな
加持 人間の真実なんてその程度のものさ
だからこそ、より深い真実を知りたくなるがね
ゲンドウ ただ、お前は人に好かれる事に慣れていないだけだ
ミサト だからそうやって、人の顔色ばかりうかがう必要なんてないのよ
シンジ でも、みんな僕が嫌いじゃないのかな?
アスカ あんたバカァ?あんたがひとりでそう思い込んでるだけじゃないのぉ
シンジ でも、僕は僕が嫌いなんだ
レイ 自分が嫌いな人は、他人を好きに、信頼するように、なれないわ
シンジ 僕は卑怯で、臆病で、ずるくて、弱虫で、
ミサト 自分が分かれば、優しくできるでしょ?
シンジ 僕は僕が嫌いだ
でも好きになれるかもしれない
僕はここにいてもいいのかもしれない
シンジ そうだ、僕は僕でしかない
僕は僕だ
僕でいたい
僕はここにいたい
僕はここにいてもいいんだ!
ミサト おめでとう!
アスカ おめでとう!
レイ おめでとう!
リツコ おめでとう!
加持 おめでとう!
ヒカリ おめでとう!
ケンスケ めでたいな
トウジ おめでとさん
ペンペン クアクアッ
日向 おめでとう!
青葉 おめでとう!
マヤ おめでとう!
冬月 おめでとう!
ゲンドウ
ユイ
おめでとう!
シンジ ありがとう

父に、ありがとう

母に、さようなら

そして、全ての子供達に

おめでとう


映像についての説明はなしの台詞と字幕(?)だけですがこっそりと。問題があるようであれば即削除します。
間違いのご指摘はメールにてお願いします。
何回見ても、このエンディングはすっきりしない。映画の方が好きです。

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